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そもそもSPIとはなんでしょうか
企業が採用・不採用を決めるための、筆記試験です。
このサイトを見ているみなさんは、就職活動中であることでしょう。就職活動においても、大学入試のような筆記試験による選抜があることはご存じですね。
その選抜試験は誰が作っているのでしょうか。A社の採用試験はA社が作っている、B社の採用試験はB社が作っている・・・必ずしもそうとは言えないんです。
”採用選抜試験作成”のプロというものがあり多くの会社がその選抜試験を買って使っています。その中でも最もシェアの高いものが、リクルート社が開発したSPIです。
SPIはどんなテストなんですか
- 言語能力 テスト内容は、中学時代の国語と似ています。
- 非言語能力 テスト内容は、算数・中学数学・論理パズルと似ています。
- 性格適正検査 テスト内容は、性格診断です。点数を競うものではありません。
言語能力
※40問30分(類似試験もあるので,必ずしもこの通りとは限らない)
企業における業務は、対人折衡・意志伝達・文書作成など、言語を通して行われる活動が中心です。業務に必要な一定レベルの言語能力があるかどうか知るためのテストです。内容は、同意語、反意語、二語の関係、語義選択、文章の並べ替え、文法、長文などです。
非言語能力
※30問40分(類似試験もあるので,必ずしもこの通りとは限らない)
帳簿記入、在庫管理、データ処理など、業務の中で数字を扱うことも非常に多く、これらの業務において、処理の正確さ、速さも大切な要素です。また、論理的思考などが求めらるケースも多岐にわたります。内容は、割合、速さ、場合の数、確率、集合、推論、図表の読み取りなど様々です。
性格適正検査
※40分(類似試験もあるので,必ずしもこの通りとは限らない)
面接時の事前データとして、入社後の人事の参考資料として、「その人らしさ」を知るための検査です。行動的側面,意欲的側面,情緒的側面の3つの側面から測定されます。
以下に具体例をあげます。
- (1)人前で意見を発表するのは得意なほうだ
- (2)よく後悔するほうだ
など、このようなな質問がずらりと並びます。
特別な対策を立てる必要はありません。ほんのちょっとだけ自分をよく見せたいな、くらいのスタンスで回答すればよいと考えてください。
あまり無理に自分を作りすぎてもよくありません。面接で逆の印象を与えても評価が下がります。また、ライスケールというものもあります。
- 「約束をやぶったことはない」
- 「うそをついたことは一度もない」
- 「人の悪口を言ったことはない」
など、上記の質問は受験者のうそを見破るための質問「ライスケール」です。これらの質問に、自分をよく見せようとYESを多く答える人は、「正直に回答していない」と判断されます。
どれくらいの正解率が必要で、そのための対策は?
企業次第、としか言えませんが
言語分野75%、非言語分野50%の正解率、人気企業なら言語分野85%、非言語分野80%は欲しいところです。
対策としては、非言語分野の習得・練習がほぼすべてといえるでしょう。
正解率80%を目指そう
大雑把な目安としては、言語分野75%、非言語分野50%の正解率が欲しい所です。これに関しては企業次第としかいいようがありませんが。
しかし、大手、人気企業であれば、受験者全体の上位1割程度に入ることが必要です。入社希望者が膨大な人数になる人気企業では、とてもその全員と面接をすることはできないため、SPIで参加者の90%を足切りすることもあるからです。これは、裏を返せば、大学受験時のリベンジを果たすチャンスともいえます。非言語で高得点を取る学生はかなり少ないため、ここでアピールできれば、大学名によるハンデを埋めることにつながる可能性があります。
最近は対策問題集が書店に並び、効果的な学習方法が広まっています。
それにつれて、受験している学生の成績も向上する傾向にあります。ここ数年においては、正解率80%を目標にしたいとも言われています。80%が取れれば、だいたいの企業でSPIで足切りをされず。面接に進めないということがなくなるでしょう。
非言語がカギ
多くの学生が苦しむのが非言語分野です。数学が得意な学生ならば、どんな問題がでるのかについてを一通り確認しておく程度の準備で問題ないでしょうが、算数、数学を避けてきた学生にとっては、就職活動の大きな壁となって立ちはだかります。1問平均80秒で解くテストです。実際に何問か解いてみれば実感できますが、とにかく時間が足りないテストです。
「時間内にすべてを解答できない」「解答しても正答率が低い」という、学生が圧倒的に多く、
第1志望の企業で、面接まで進めないという学生が非常に多いのが現実です。
SPI対策とはほぼ”非言語分野対策”のことを指すといっても過言ではありません。
非言語の対策法は?
様々な問題を経験して、ある程度のパターンをつかむ。
最後の決定打は計算力です。
計算のスピードと正確さがすべてとなります。
そのためには、まず一通り様々な単元の問題を解いてみましょう。まるで分からない、ということはあまりないと思います。難しいな、解けないな、ということが起こり得る単元としては
- 場合の数・確率
- 推理
が挙げられます。
場合の数・確率はどこよりもわかりやすい当サイトの基礎固めをしっかり読んで、勉強してください。
推理に関しては、慣れ、経験でかなりの部分をカバーできますし、この分野が得意な人は論理パズルの経験が多いものです。当サイトの問題で練習していきましょう。
そして、時間を意識した実践演習が必須です。
前述した通りですが、1問平均80秒で解くテストです。
解ける・分かる のに本番では思うように得点できない。これがほぼすべての学生の現実です。
かなり高いレベルの計算力がないと、非言語で8割以上の得点はできません。きっちりと準備して臨むようにしましょう。
SPIの受験方式と出題範囲
受験方式
SPIはペーパーテストだけでなく、専用会場のパソコンで受ける「テストセンター」など、複数の受検方式があります。
実施方式 | 方式の説明 | 受験者数の割合 | |
パソコン | テストセンター | 専用会場のパソコンで受ける | 65% |
WEBテスティング | 自宅のパソコンで受ける | 20% | |
インハウスCBT | 企業内のパソコンで受ける
※WEBテスティングとほぼ同じテストが実施される |
1% | |
紙 | ペーパーテスト | マークシートを企業内などで受ける | 14% |
出題範囲
SPI は、実施方式によって出題範囲が異なります。実施方式による出題範囲の違いをきちんと押さえておきましょう。
結局どうすればよいのでしょうか。
3方式の出題範囲で共通しているものが多くあり、それが出題範囲の大半を占めます。まずはその共通の出題範囲対策をしましょう。その後、必要に応じて各方式で独自の出題範囲対策します。
また、テストセンターが現在の主流であるため、迷ったらテストセンターの出題範囲をやりましょう。当サイトの練習問題はテストセンターの出題範囲を取り上げています。
パソコンで受けるSPI
テストセンター専用会場のパソコンで受検するSPI
テストセンター方式は、指定された会場で、パソコンでSPIを受検する方式です。
これの対策だけやれば十分、といってしまってもよいくらい現在の就職活動における主流です。
会場でメモ用紙が渡されるので、これに計算して解きます。
前から順に解くしかない
パソコンの画面に1問ずつ出題され、順に回答していく形式です。
「次へ」をクリックして次の問題に進むと、前の問題に戻ることができません。分からない問題を後回しにして,やさしい問題から先に解くという時間配分はできませんので注意が必要です。
ただし,組問題(同一問題文で、小問1,2となっている問題)の場合は,その問題内に限り戻ることができます。
制限時間は問題ごと
テストセンターでは、検査全体の制限時間とは別に1問ごとに制限時間があります。この時間は、問題の種類・内容によって異なります。
1問ごとの制限時間を過ぎると、未回答でも自動的に次の問題に進んでしまいます。未回答は誤答として扱われます。
常に制限時間を意識しながら解きましょう。
受検者1人ずつ出題内容が異なる
マークシート方式と違い、テストセンターでは1問ごとの正解・不正解によって、受検者のレベルを推定し受検者ごとに次に出題される問題が変化します。
後半に出題された問題がやや難しいものであれば、前半で高得点を取っている可能性は高いと言えます。
実際のテスト結果について詳細情報は一切教えてもらえませんので、自分のテスト結果を類推する重要な材料と言えます。
受検結果を他の企業に使い回せる
テストセンターは一度受検すれば、次に他の企業から受検を求められたときに前回の受検結果を使い回すことができます。
使い回せる期間は1年間です。
もちろん、使い回しをせずに改めて受験をすることも可能です。
高得点を取った確信がなければ、再受験しましょう。
また、第1志望の企業の前に、他社でテストセンターを1度受けておいて、慣れておく戦略も有効です。
WEBテスティングは自宅で受検するSPI
- 企業内に設定されたパソコンで受検する「インハウスCBT」
- 受検者の自宅や学校のパソコンで受検する「WEBテスティング」
ほぼ2つが同一のものであること、インハウスCBTはあまり実施されていないこと、を踏まえ、以下はWEBテスティングの記述とします。
問題ごとの制限時間がある
SPI2までは全体の制限時間の中で後戻りができましたが、SPI3では画面ごとに制限時間があり、一度進んだら戻れません。テストセンターと同様の形式です。
答えを入力する
WEBテスティングでは、言語・非言語ともに、回答を入力させる問題が出題されます。つまり、選択肢ではなく、自らの計算結果を直接入力します。
電卓を使用する
SPIの他の方式(テストセンター、ペーパーテスト)で電卓の使用は許可されていません。しかし、WEBテスティングでは電卓の使用が前提です。