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確率の定義
これは定義なのでしっかり暗記します。
※場合の数があやふやな人は、場合の数をきっちり固めてから確率の勉強に入りましょう
例
- サイコロを1つ投げて、1の目がでる確率は
- サイコロを1つ投げて、偶数(2,4,6)の目がでる確率は
- サイコロを1つ投げて、6以下の目が出る確率1(必ず起こる確率は1)
- サイコロを1つ投げて、10の目が出る確率0(絶対に起こらない確率は0)
和の法則
基礎例題1
- (1) 出た目の和が6になる確率を求めなさい。
- (2) 出た目の和が12になる確率を求めなさい。
- (3) 出た目の和が6の倍数になる確率を求めなさい。
解答
(1)解説
すべての場合の数は、6×6=36(通り)です。
和が6になる場合をすべて書き出します。
上記の5通りなので、です。
(2)解説
和が12になる場合をすべて書き出します。
大 |
小 |
6 |
6 |
上記の1通りなので、です。
(3)解説
和が6の倍数になるのは、6のときと12のときしかないので、確率の定義通り考えると
もちろん約分して答えはです。
これは、別の見方もあり、和が6になる確率と和が12になる確率の和として答えを出すこともできます。
2つの目の和が6または12のとき、のように独立した事象のどちらかが起こる確率は、それぞれの確率の和をとることで求まります。
積の法則
基礎例題2
1を2回続けて引く確率を求めなさい。
解答
解説
連続して起こる事象の確率はかけ算をします。
いわゆる積の法則です。
4枚の中から1枚の1を引く確率はなので、
答えはとなります。
「場合の数」で学習をした樹形図です。
連続して試行すると、全場合の数が爆発的ひろがっていく樹形図のイメージです。かけ算ですね。
連続して起こる事象の確率は、確率どうしのかけ算となるということをきっちり覚えましょう。
※ここでは、長々とした数学的厳密性のある説明はしません。その方が有益と考える為、上記のような感覚的な説明に留めておきます。
余事象
ここでは場合の数でも学習した余事象について学びます。
基礎例題3
取り出した玉はもとに戻しません。少なくとも1個白玉の確率はいくらですか。
解答
解説
「少なくとも1個白玉」とは白玉の個数は1個でも2個でも3個全部でも良いのだから、非常にたくさんの場合分けが必要です。
- (白白白)
- (白白赤)
- (白赤白)
- (赤白白)
- (白赤赤)
- (赤白赤)
- (赤赤白)
全7パターンの場合分けとなります。こういうときは余事象でしたね。
すべて赤玉の確率はとなります。
よって、全事象の確率である1から引いて
となり答えはとなります。
同時に取り出す
基礎例題4
- (1)取り出した2つが、2つとも白玉である確率はいくらですか。
- (2)取り出した2つが、白玉1つ、赤玉1つである確率はいくらですか。
解答
「同時に取り出す」ときの公式の使い方がわかりません!という声が聞こえてきそうです。こういうときは、定義にしたがってきっちり考えるのです。
(1)解説
白玉どうし、赤玉どうしを区別するために名前をつけます。
- 白:W X Y Z
- 赤:A B C D E
全場合の数は、異なる9個から2個を取り出す組み合わせで
取り出した2つが、2つとも白玉である場合の数は、W、X、Y、Zの4個から2個を取り出す組み合わせで
よって
答えはとなります。
ポイント
答えは求まりましたが、「同時に取り出す」と「同時ではなく1つ1つ順番に取り出す」の違いを見ておきましょう。
1つ1つ順番に取り出すルールで、2つとも白玉である確率はいくらなのでしょうか。
1つ目が白の確率と、2つ目が白の確率の積で求まります。
同じ答えです。
実はこれは偶然ではありません。
常に同じ確率です。だから、積の法則で答えを出しても大丈夫なのです。
その結果を右手の玉から見ても左手の玉から見ても白、白という結果で、区別はできません。これが先の答えが同じになる理由です。
何を言っているのかよくわからないですか?
頭がこんがらがるのが普通なので、あせらずよく考えて理解しましょう!
しかし、どうしても腑に落ちないなら「同時に取り出す」という問題文通りに答えが出せればそれで大丈夫です。
(2)解説
この問題では1つ1つ順番に取り出すルールと、同時に取り出すルールの違いが如実に現れます。
以下に2つの解法を示します。
自分にとってしっくりくる解法を選んでいただければ大丈夫です。
①同時に取り出した という問題文通りの解き方
全場合の数は、異なる9個から2個を取り出す組み合わせで
取り出した2つが、1つ白玉、1つ赤玉である場合の数は
5C1×4C1=5×4=20(通り)
よって答えは
②1つ1つ順番に取り出す計算方法での解き方
「同時に取り出した2つが、白玉1つ、赤玉1つである確率」とは
「1つ目が白玉、2つ目が赤玉の確率」と「1つ目が赤玉、2つ目が白玉の確率」の和になります。
1つ目が白玉、2つ目が赤玉の確率
1つ目が赤玉、2つ目が白玉の確率
これらの確率の和をとって
当然ですが、2つの解法で同じ答えがでてきますね。
その際は「取り出した2つが2つとも赤玉である確率」を求めて、全確率1からこれと(1)の答えを引きます。
これで確率の基礎は大丈夫です!!